広がる「旧型併売」...その背景は(最新ビジネス情報) WBS 5.18放送より [最新ビジネス情報]
広がる「旧型併売」…その背景は(最新ビジネス情報) WBS 5.18放送より
○ 広がる「旧型併売」…その背景は
家電や自動車など様々な物で、日々、新商品が登場していますが、物が売れにくくなった時代ならではの動きもあります。
その動きというのは新商品を出しても引き続き“前のモデル”の商品を販売するという“新旧併売”という動きです。消費の現場で一体何が起きているのでしょうか?
今日(5月18日)、トヨタ自動車が発売した3代目となるハイブリッド車「プリウス」。1リットルあたりの燃費性能は38キロと世界最高水準だ。価格はこれまでよりおよそ28万円引き下げて205万円からとし、戦略的な設定にした。これまでの倍となる80以上の国と地域に投入する。車体の上には太陽電池を設置。エネルギー効率の改善といったセールスポイントが受け、すでに8万台を超える受注となった。
一方、本来なら旧型となる2代目も「EX」として引き続き販売する。トヨタとしては初の試みで、価格も189万円に引き下げた。あのライバル車「INSIGHT」を同じ額だ。
新旧車種の併売。2代目も依然根強いニーズがあるとの判断から踏み切った。
そんな新旧併売を始める販売店では…
さっそく新型プリウスの展示を始めた、こちらの店(東京トヨタ カーステージ三田 東京・港区)。店内は満を持して登場した新型を全面にアピールするものになりましたが、もちろん旧型も販売しています。
新型は個人向けに、旧型は主に法人向けとして棲み分けを図り、幅広いニーズに応えていく狙いです。
東京トヨタでは4月から予約受付を始めていて、今日までに新型はおよそ1,200台、旧型はおよそ50台の予約が入っているといいます。
こうした新旧併売の動きは、別の業界でも起き始めていました。
こちら、MacBookですね。これまでアップルは新製品が出ると、前のモデルは店頭から一切無くしていたんですけれども、今回はこの新しいモデルと前のモデルを併売という形をとっているんですね。
去年10月に登場した新型の「MacBook」。すでに発売から半年以上が経ちますが、未だに前のモデルが大きく展開されています。
こちらが前のモデル。本体がプラスチックなのに対して、今回新しく出たものは、アルミでかなり軽くなってますし、容量も増えている。その分3万円ちょっと高くなっているんですね(新モデル 14万8,800円、旧モデル 11万4,800円)。こういった高性能のものを求めるのか、安くても機能がそこそこあればいいということなのか、選択肢は広がりますよね。
別の商品でも“新旧併売”が―
こちら、iPod shuffle。やはり新しいモデルの方が小さくて容量も大きいんですが、価格が前のモデルの方が3,000円ほど安いということで(新型/4GB 8,800円、旧型/1GB 5,800円)、お小遣いに限りのある小中学生には、こちらの前のモデルが人気だということなんですね。
実際に4月の「iPod shuffle」の売り上げデータを見ると、依然として旧型の方が全体の6割以上と新型よりも売れている状況です。
またある調査会社の調べによると、デジタルカメラなどの家電業界でも、新型と旧型の販売が拮抗している状態が一部で起き始めているといいます。
広がる新旧併売。その背景にあるものとは?
日経産業地域研究所 渡辺正幸主任研究員:「所得が伸びず、むしろ減っている中で、“安い商品が欲しい”というのが全体のニーズ。ニーズに応えるには“安い価格で旧型のものを販売する”。(消費者の)古いモデルでも良いというニーズはまだまだ増えていくと思う。」
深刻な不況で高まる低価格へのニーズが、企業の新旧併売を後押ししているようだ。しかし、新旧のバランスが崩れ、旧型の販売が増えすぎると、企業にとってはマイナスの効果もあるという。
「あまり安く売りすぎると、ブランドイメージが崩れてしまう。新しい性能など高付加価値化を進め、値崩れを抑えていく。」
○ WBS ホームページ
http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/
○ 映画『ダニエル/悪魔の赤ちゃん』
5月16日公開
「ダニエル/悪魔の赤ちゃん」予告動画:http://eiga.com/movie/54509/video/1
オフィシャルサイト:http://0523daniel.heteml.jp/
○ Bobby McFerrin“Don't worry be happy”
http://www.pandora.tv/my.jodh1562/33240542
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